なぜコンサルだったか。

Saturday, September 5, 2015 - Posted by Knz  at 11:50 PM
今まで書いてなかったので、忘れない内に書いておこうと思う。

なぜこのタイミングでコンサルだったか。

ひとつは、子供が生まれ、さらに稼ぐことのできる場所を探す必要があった、というのは本音としてある。ただ、今回は転職前後で待遇面には変化はほぼない。なぜかというと、未経験で待遇をキープできるだけで奇跡で、普通は落ちる。エージェントから数百万落ちる可能性を受ける前に聞いていた。だが、落ちなかった、というのは転職の決断を確固たるものにした。なぜそこまで高く評価してもらえたのかはわからない。面接中も散々、今はかなり高く、こんなに出せない可能性が高い、と。なので、蓋をあけてキープされていたのはかなり驚いた。

稼げる可能性がある、というか高い、と思うのは、これまでフロントには出たことがなかったので、やはりバック、ミドルより、断然フロントのプロフィットセンターの方がマネージャーになれる可能性が高い。ポジションの数が違うのは、ファイナンスとか経営企画にいたからずっと気づいていた。現場の方が社長とかには遠いけど、マネージャーになるのは早いな、と。

ファイナンス分野でマネージャーには結局なれず、という状態を打開するやなは、ミドルのポジションでなくフロントまで視野を広げる必要があった。

とはいえ、ほんとはいきなり戦略コンサルに行こうか、と思っていて、エージェントからはその線で最初は話を進めていたので、ほんとのほんとは経営層を目指すには戦略コンサルが近道、だからコンサル行こう、という思考だった。

だが、経験とか学歴がまったく戦略コンサルにフィットしないので、2つトライしたが、やはりダメ。

で、最初からエージェントに勧められていた会計分野のコンサルを受けることに。そしたらすげースムーズに通過した。

企業がグローバル化する中、ファイナンス分野の経験があり、会計知識があり、バイリンガル、というのはコンサルファームでのニーズが今は高く、これまでも何度か誘いは受けていたが、戦略ならいいけど今更会計系コンサルなんて、と受けて来なかったので、まあそこそこのフィット感は元々あったのかもしれない。ただ、ここまでスムーズに行くとは思ってなかったし、まさか未経験でマネージャーからスタート、ととは露ほども思っていなかった。私が経営企画にいるときにコンサルを選定するときも、事業会社出身の人を優遇した記憶があるので、やはり事業会社で実務をやった、それも特定分野でかなり精通したレベル、というのは安心感があるのだ、と想像する。

とはいえ、先に書いたように、コンサル特有のスライド作りや魅せ方は大きな課題なので、この半年、一年で急激にグレードを上げる必要がある。これまでも数冊、本は読んでいたが、今日も買い増し、最初は真似まくり、書き捲り慣れるしかない。

ちょい逸れてきたので軌道修正すると、なぜコンサル、のところで、家庭は相当安定してきたので、自分のキャリアを元々の軌道に戻す必要があったから。正直、前職のポジションはキャリアダウンで、元々、長く続けたら危険、とは思っていた。ただ、SQLを使ったビッグデータ分析を、今をときめく先端企業でやる、というのと、uscpaを勉強しながら、U.S. gaapに触れ、かつ、駐在にかなり近いpure外資で働く経験は必ずプラスにはなる、と思っていた。その企業自体、コンサル出身はかなり多く、転職の難易度的には他社からコンサルに行くのとそんなに変わらんのかな、という認識もあった。なので、ダウンとアップが相殺されるくらいの度合いで、給料はコンサルと同等なので、まあ一度は入るか、という程度。でも、やはり中にいる人たちのモチベーションの高さとか、向上心の高さとか、人としての質の高さとか、求めているのは、今思うとプロフェッショナルファームのそれ、そのものだった、というのもある。

なので、プロフェッショナルな人達の中でキャリア開発を加速させ、当初の目標通り、ファイナンス分野で経営層を目指す、という軌道を復活させたかった。

あとは、単純に飽きやすいので、色んなところに行ったり、色んな会社を見たり、色んなプロジェクトに関わり、経営層になれば必要な知見を身につけたかった。経営企画にいるときに痛感したが、あまりに特命的な分野が初体験過ぎて、ほんとはどうしたらよかったのか、というのがもやもや、ずっと気分が晴れないようなことになっていたのを、快晴とまでは言わないが、少なくとも、ある程度既視感を持てるレベルまでにしておきたい、という思いもあった。

もうひとつ言うと、前職の上司からの年間パフォーマンスレビューのときに、私の評価指標のうち、飛び抜けていたのがinterpersonal skillの高さだった点である。ファイナンス分野でここが高い人は珍しく、私の上司はそこが課題だったりするほど。誰とでもうまくやれ、どこに出してもトラブルにならない。この点が頭にあり、コンサルだと色んなところ行くし、その都度うまくやれないといけないけど、なんか出来そう、というのがあった。おまけに当時の上司は、欠点を改善しても普通のレベルにしかならず、むしろ得意なところを伸ばしまくった方が、高いバリューになる、と死ぬほど言っていて、確かに上司のコミュニケーションスキルの低さは酷いレベルで、ただ一方、ぐちゃぐちゃのところを見事にclean upして、整然としたオペレーションにするのは天下一品だった。高い対価を貰うには、この点がかなり重要ではないか、と思ったのも、コンサルを目指した背景である。

面接ではある程度大人な回答をせねばならないが、上記が今回転身した理由のほぼ全てである。諸事情あり、文字に出来ない部分はあるが、大半は書き残せたと思う。


regards 


Knz