待合室で接種まで待つ。
爺様が受付の婆様と話す。
ここは優しいからいい。
こわいのは嫌。
思わず笑ってしまったが、自分の名前が呼ばれ、インフルエンザワクチンの接種。
ふと話しかけられる。お歳を召した、おばあちゃん
のような看護師に話しかけられる、その内容。
なんでもない様な内容。接種後の注意点、なのだが、
お風呂に入るな、アルコールは飲むな、と、ごくごく昔からよく聞くような話。
でも、その語り口、ワタシはそれを守らなかったら、腕がハンバーグみたいになったらやめとき、という、ご自身の体験から控えてね、と、ウフフ、と笑いながらの何でもないようなやりとり。
ワタシの生まれ故郷、小さい頃には当たり前のような
風景が妙に懐かしいし、心地よい。
色々効率化、とか、注意点を丁寧に、でも事務的に、いかにも仕事、と言うように説明してくれるのも否定はしないが、人がなぜそれをやるのか、という根本には、どこか、こう、懐かしくなるような、人と人の心の触れ合い、というのか、昔ながらの爺様が病院が嫌いでも、ここなら来れる、みたいな安心感を醸成できる人達。それは経済的な尺度では測ることが難しい、ことによると、全く付加価値と認識されないようなこと、が、実は本当に人々に普遍的に届きうる価値、なのではないか。
行き過ぎた定量化、何でも数字でしか判断できなくなるのではなく、自分の感性で価値を判断できることも、持ち続けてないと、判断を見誤りそう、というと言い過ぎかもしれないが、真の価値、というものを考えさせられた。
自分のモノサシ、は持っていたいし、それでしか測れないものはまだまだ世の中あるんだと思う。
いい国に生まれた、と思う。
Regards,
Knz